model cars 2004年10月号 Vol.101






HOTWHEELS
■'71 PLYMOUTH GTX●'71プリマスGTX

  クライスラー・ブランドの浸透を進める為、1998年限りで消滅してしまったプリムス・ブランドの黄金期を築いた名車の一つがロードランナー。中級車ベルベディアのボディにパワフルなエンジンを搭載、豪華装備を省いて低価格とした成り立ちで、そのシンプルかつワイルドな魅力が若者の心を掴んだ。1968年型としてデビュー、翌'69年型はカー・オブ・ザ・イヤーに輝く程の人気となったロードランナーだが、更にマイナーチェンジが施された'70年型はモパー(クライスラー系の愛称)のアイコン的な独創的なオプションを満載。クライスラー系独特の毒とスタイリッシュさを兼ね備えたスタイルでモパーファンならずとも人気が高い! しかし、今回紹介する'71年型が引き続き高い人気を得たかというと、少なくとも当時はそうではなかった。
 '71年型からは、ベース車のモデルチェンジに従ってロードランナーとしては2世代目のボディシェルにチェンジする。そのルックスの奇抜さ、うらぶれた雰囲気は'79年までの歴代モデル中でも抜群だ。水中眼鏡のようにグリルを一周するバンパー、グラマーでダイナミックな迫力あるボディに対して薄く小さい窓といったシャープさも備えており、これほど不思議な魅力を備えたルックスは他に無い! ただ、来るべきマスキー法に向けた対策として、前年と同型のエンジンでも出力が落とされており、それだけにプリムス党の間でも賛否は大きく分かれている。筆者は現在ベルべディア・シリーズの'63年型に乗っているプリムス党だが、十数年前に初めて入手したプリムスが'71年型だった程、個人的には気に入っている! 筆者はそれまで実車を見たことがなかったのだが、モパー専門ショップに通ったことがきっかけで本国から並行輸入した。日本に上陸した実車と初めて対面した時には感動と戸惑いを感じた程、写真でイメージしていた以上に微妙かつ複雑なラインで構成されたボディだった事を覚えている。また、マーカーランプ、フード、シート等、ディテールに至っても実に凝っているのはこの時代のモパーらしい。また、アメリカ車の真の醍醐味である豊富で個性的なオプションの中にはバズーカと呼ばれるマフラーチップ、ボディ同色のゴム製バンパーカバー、キックルーバー等とモパーらしいセンスが炸裂! しかし、あまりに個性的だったためか'71年型は販売台数が少なく、特にオプションを満載した仕様ともなると本国でも極めて希少。かつては写真や映像の中ですら殆ど目にする機会は無かった。ミニチュアもプラモデルが数種とHOスロットカーぐらいしかなかったが、近年のモパーブームの影響か、現在では1/64だけに限ってもご覧のとおり大盛況! 実車が複雑なフォルムを持つだけにプロポーションの捉え方には各メーカーの個性やクセが出ており、並べて見比べても面白い!



JOHNNY LIGHTNING
■'71 PLYMOUTH GTX/ROAD RUNNER●'71プリマスGTX/ロードランナー

ERTL
■'71 PLYMOUTH GTX●'71プリマスGTX)

 
HWよりも一足先にモデル化したJLもまたキャスティングが複数存在する。フード等のディテールを複数組み合わせることで、実車のグレードや年式の違いを表現する為に使い分けている。モパーの場合は細かいグレードやオプションの組み合わせで車のキャラクターが大きく変わってくるため、この細かいこだわりがファンには人気となっている。また、この市販モデル登場以前にNASCAR仕様でも全く別金型でモデル化されている。



ここに登場する1/64スケール・ミニカーの中では最古参がこのアーテル/レーシングチャンピオン製。アーテルらしくスケール的にもやや大きめ。プロポーションはそれ程でもないが、開閉式フード(エア・グラバーも開閉可能)としディテールにこだわった。オリジナルのスタイルを再現しているためか、タイヤ、ホイールに迫力が足りないかも? 最近ではバリエーション等はほとんど出ていない。