model cars 2004年12月号 Vol.103






  アメリカでは近年のダイキャストカーブームに乗って、新しいブランドやメーカーが沢山誕生しているのはご存知のとおり。新しいメーカーの多くはカスタムショップやパーツ、雑誌等を通じて実車世界とリンクしたモデルを作るが、その中でも目立つのがモーターサイクルのモデルだ。アメリカでのモーターサイクル事情はといえば、ハーレーダビッドソンぐらいしか大きなメーカーが存在しないことからもわかる通り、完全な趣味のアイテムと化している。'70年代には映画『イージーライダー』に代表される通り、ヒッピー・ムーブメントと結びついたチョッパー・スタイルが主流だったが、近年では4輪のホットロッドと同様に大人のホビーとして楽しむネオ・チョッパーが急激に増えている。それは既成のバイクの一部をカスタムするといったレベルの物ではなく、完全にゼロから創り上げるバイク版オートクチュールともいえるもの。多くのビルダー達の中でも、デザインの独創性とクオリティの高さでチョッパー界に旋風を巻き起こしたのがショップ"ウェストコーストチョッパーズ(WCC)"を率いる御存知ジェシー・ジェームズだ! アメリカ開拓時代に実在した伝説のアウトローの血統を継いでいる彼(しかも同姓同名)の"作品"は素晴らしく、掛かるコストも一台最低$60,000! それだけにユーザーにはNBAやハリウッドスター等のセレブが名を列ねており、一般の人には憧れの対象といえる存在だ。また、彼はボイド(ホッドロッド界の名門)でのキャリアもあり、当然4輪車においても腕を奮っている。与えられた期限と予算、ベース車とテーマで車を製作するTV番組『モンスターガレージ』では彼がビルダーの纏め役として出演し、彼の知恵と技術とセンスが良く分かって面白い! この番組出演車は6車種がファンライン(マッスルマシーンのメーカー)よりモデル化されているが、一人の男が創り上げたものがここまでリリースされているのは、やはりジェシー・ジェームス本人の人気が大きい。WCCで販売しているアパレル類もまるで有名ブランドさながらの大人気! WCCはNHRAトップフューエルのスポンサーもしているが、そのマシンのホイールも自作のWCCロゴを象った物だったりと、細部へのこだわりを忘れないクールガイだ! マッスルマシーンからは『モンスターガレージ』の他にもジェシー・ジェームズ関係の各車種がミニカー化されているから、彼が創る車達の魅力に触れてみていただきたい。



Jesse James Chopper
■Funline 1/18、1/31

Monster Garage
■Funline 1/64

 
昔ながらのコテコテなチョッパーでもなければモダンでハイテックなホットロッドバイクとも違う、どれもジェシーズオリジナル! 人目を惹く極太の250リアタイヤも伊達ではなく、エンジンもハイパフォーマンスだ。全体の美しさと作り込みは言うまでもないが、ライザーのヘッドやタンクのキャップが44マグナムの薬莢だったり、ネック部の補強が蜘蛛の巣を象っていたりとディテールにアウトローテイストが散りばめてあるのが面白い。モデルは当初1/18でスタートしたが、発売予定品も含めると1/5、1/10、1/18、1/31の4サイズに加えてラジコンまでラインナップされている。 


決められたベース車を、テーマに沿ってカスタムしていくTV番組で、日本でもケーブルで見られる。テーマによっては各ジャンルのスペシャリストも参加し、ベース車以外に与えられる$3000の予算と1週間の期限内で創られるマシンは、アイディアとセンスもさることながら部品単位でのクオリティも高く、その場限り的なヤッツケ仕事じゃ〜決して無い腕利きビルダーの仕事を感じさせる。乗り物好きならば一見の価値ある番組だ。また、近くリリースされる1/24スケールのキットには番組の各シーンを収めたDVDが付く。