model cars 2004年4月号 Vol.95



   今月紹介するモーターライズ・トイは前回のジンガーに続いてカートゥーン的なルックスだが、その見た目に相応しい魅力的なギミックを持っている。カートゥーン的なうえにモーターライズと言うと大概の大人&コレクターは"子供のオモチャ"とソッポを向きそうだが、写真を見ただけで既に刺さってしまったような"判っている"大人には最高のモデルだろう。まずはマッチボックスが'85年にリリースした"ホットロッドレーサー"シリーズの4台。いかにもB級イメージなネーミングはともかく、ラインナップされた車種は当時のストリートカー・トレンド丸出しのスタイルで、今見ると逆に新鮮。特にホイールやエンジン、シフターといったパーツには、その車種のセオリー通りのものがチョイスされている点は見逃せない。電動モーターで走行するのは勿論だが、その操作をリアから突き出たシフターで行うわけだ! 操作方法は、まず軽く手前に引くとエンジン音が鳴り出す。シフターを引く時の力加減に応じてサウンドも反応するため空吹かしを再現でき、慣れれば『レーシング』が可能。それからギアを入れて前進。更に1段シフトアップすれば回転が上がり、その勢いでウイリー走行!! 音の仕掛けは自転車のベルと同じ様に重りが付いた円盤が回転しセルロイド製の筒を叩くといったシンプルなメカニズムだが、回転スピードと音がシンクロするため意外にリアルで音量にも驚き! もう1つはロードチャンプスの"ハワイアン・パンチ"ファニーカー。雰囲気もサイズも先のホットロッドレーサーズに似ているが、エンジン音が鳴るギミックに加えてバックギアも付き、ヘッドランプも点灯、おまけにヘダースからは煙まで出る! こんなルックスの"オモチャ"なだけに、盛り込まれたギミックは楽しさを追求して実に良く考えられている。リアリティの或る一面を追求すると、特にパフォーマンスの面ではRCカー等の方が正しい部分もある。しかし、ここで紹介した"オモチャ"達にはそれらとは全く異なるリアリティが込められている。子供のオモチャも年々リアルになっていくが、これが"オモチャ"の真髄かも!?



"HAWAIIAN PUNCH"ACTION FUNNY CAR
■"ハワイアン・パンチ"アクション・ファニーカー
■ROAD CHAMPS 1986

 

ベースは日本では馴染みの薄いダッジ・デイトナ。'80年代アメリカ車の常でノーマルはてんでダメだが、ファニーカーにすると俄然カッコよくなる。満載されたギミックはライト点灯! ステアリング可動! H型シフトパターン(前進、後進2スピード)と、どれもこれも実車のファニーカーらしくない!(笑) エグゾーストからの発煙ギミックはブロワーにある注油口にミシン用油を注ぎ込んで行う方法だが、しばしば別のところから煙が出てくるのもご愛嬌。一貫して“ハワイアン〜”と名の付く会社のスポンサーで参戦したベテラン“ローランド・リオング”(オーナー/クルー)は、名前に反して実際はハワイアンではない! ちなみに、このマシンのドライバーはジム・ダンの息子マイク・ダン! この製品自体は実車のプロモーションとしての製品化らしく、他車でのバリエーションは無いようだ。他にプルバックカー(写真)やトレ−ラ−等もリリースされていた。
"SHIFT KICKERS"
■シフト・キッカーズ■1983 MATTEL



マテルのダイキャスト製プルバックカー"シフト・キッカーズ"シリーズ。巻上げ後にシフター型のスイッチを引くと走り出す。HWの2004年ファーストエディションにある"シフト・キッカー"のルーツ的モデル。